離婚時に公正証書を作成する
5つのメリットと行政書士の役割

離婚時に公正証書を作成する
5つのメリットと行政書士の役割

はじめに 離婚は「終わりの手続き」ではなく「未来の契約」

離婚届を提出すれば婚姻関係は解消されますが、本当の意味で離婚が成立するのは、その後の生活基盤――つまりお金、子供、住まいの問題に明確な決着がついた時です。

口約束だけで別れてしまい、数年後にトラブルに泣き寝入りするケースが絶えません。こうした「離婚後の後悔」を防ぐための唯一にして最強の盾が、「離婚公正証書」です。本記事では、公正証書作成のメリットと実務の流れを詳しく解説します。

第1章 公正証書とは?なぜ普通の「合意書」では不十分なのか

自分たちで作った「離婚協議書(私文書)」には限界があります。相手が「無理やり書かされた」と主張すれば、裁判で争わなければなりません。

  1. 公証人という法の番人が作成: 公証役場で作成される公的な「公文書」であり、国がその内容を証明します。
  2. 圧倒的な信頼性: 本人確認を経て作成されるため、文書の偽造や成立の否認を主張される余地がほとんどありません。

第2章 離婚時に公正証書を作成する5つの圧倒的メリット

メリット1:法的効力の強化――裁判なしで差し押さえが可能

「強制執行認諾文言」を付与することで、支払いが滞った際に裁判を飛び越えて直ちに相手の給与や預貯金を差し押さえることが可能です。このプレッシャーにより、支払いの継続率が劇的に高まります。

メリット2:将来のトラブル防止――言った言わないを封じ込める

公証人のチェックにより、曖昧な表現を排除し明確な文言で確定させます。これにより、将来的な蒸し返しや無用な争いを根源から断つことができます。

メリット3:養育費や財産分与、慰謝料の確実な確保

公正証書の原本は公証役場で長期間保管されるため、紛失や改ざんの心配がありません。年金分割や退職金の分与についても確実に盛り込むことができます。

メリット4:専門家の介入による「公正」な手続き

第三者である公証人が内容を確認するため、どちらか一方が圧倒的に不利な不平等な契約を未然に防ぐことができます。

メリット5:精神的な安心感と「区切り」

公的な文書があることで、「守られている」という安心感が得られます。この安心感こそが、離婚後の新しい人生に集中するための不可欠なメンタル基盤となります。

第3章 行政書士の役割:公正証書作成の「コンシェルジュ」

公証人は中立な立場であり、あなたの味方として有利な条件を提案してくれるわけではありません。そこで行政書士が以下の役割を担います。

  • 緻密な原案作成: 面会交流の細かなルールや再婚時の変動など、家庭の事情に即したオーダーメイドの案を作成します。
  • 事務手続きの代行: 公証役場との打ち合わせや必要書類の収集を代行し、あなたの負担を最小限に抑えます。
  • 利害の調整: 双方が納得しやすく、将来に禍根を残さない落とし所を提示します。

第4章 公正証書作成の具体的ステップ

1

ヒアリングと相談:行政書士が合意内容を詳しく聞き取ります。
2

原案の作成・推敲:法的な条文に落とし込み、納得いくまで調整します。
3

公証役場への申込み:行政書士が公証人と最終的な文言を調整します。
4

当日・サイン:公証役場へ行き、署名・捺印を行います。

第5章 費用と作成のタイミング

公正証書は、原則として「離婚届を出す前」に作成することをお勧めします。離婚後では相手が話し合いに応じなくなるリスクが非常に高いためです。

第6章 離婚後のトラブルと「内容証明」の活用

もし支払いが止まった場合、いきなり強制執行をする前に「内容証明郵便」を送ることが効果的です。「期限までに支払わなければ強制執行に入る」という最後通告は、相手に対して強い自覚を促します。

まとめ 新しい人生を守るための「最強の保険」

離婚公正証書を作成することは、相手を疑うことではなく、お互いの新しい人生と子供の未来を守るための「誠実なマナー」です。行政書士のサポートを活用し、法的に完璧な形で再出発を切ってください。

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