ココナラでよくあるトラブルの原因と予防策を専門家が詳しく解説

副業としてスキルを提供する方が増えている今、オンラインで手軽にサービスを出品できる「ココナラ」は非常に便利なプラットフォームです。しかし、こうした自由な取引の場では、利用者間でのトラブルも少なくありません。

リーリエ行政書士事務所では、契約書や内容証明郵便の作成を通じて、さまざまな個人間トラブルの予防と対応に取り組んでいます。今回は、実際に相談が多いココナラに関するトラブルについて、原因とその予防策を行政書士の立場から解説します。

「サービス内容に納得してもらえなかった」「修正を何度も求められた」「キャンセルを巡って揉めた」といった問題に直面したことのある方も多いかもしれません。この記事では、ココナラでのトラブルを未然に防ぐために、出品者ができる実践的な対策を紹介します。

この記事でわかること
・ココナラで発生しやすいトラブルの原因
・事前にできる予防策
・専門家が解説する具体的な対処法

なぜココナラでトラブルが起きるのか?その背景と基本知識

契約書がなくても契約は成立する

ココナラにおいてトラブルが発生しやすい背景には、「契約の不明確さ」があります。多くのケースで書面による契約書は交わされず、チャットやDMでのやり取りだけで契約が成立したものとされます。これにより、サービス内容や範囲、納期、修正回数といった重要なポイントが曖昧なまま進行してしまいます。

認識のズレがトラブルの原因になる

出品者と購入者のスキルや経験の差により、「このくらいやってくれるだろう」という期待が過度になり、結果として「言った言わない」の争いが生じることもあります。サービス説明の文章やプロフィールが簡素な場合、購入者が独自に解釈してしまい、トラブルが発生するリスクが高まります。

実際に起きたトラブル事例とその解説

サービス内容の誤認によるクレーム

SNSアイコン制作を出品していたクリエイターが、「胸上のイラストを1点」として出品していたにもかかわらず、購入者は「全身イラスト」だと思い込んで依頼してしまいました。納品後に「イメージと違う」とクレームとなり、キャンセルを求められたケースです。

この場合、出品者側が「バストアップイラスト」「背景なし」「サイズは1000px×1000px」と具体的に明記していれば、誤解は避けられた可能性があります。

納期の認識違いから生じたトラブル

「即日納品できますか?」と購入前に質問された出品者が「はい、可能です」と答えたために、購入者は「今日中に納品される」と期待。しかし実際の納品は翌日夜となり、「約束が違う」と低評価レビューにつながりました。

このような場合には、「即日対応の場合は追加料金が必要」「午前中のご購入で当日納品可能」など、具体的な条件をあらかじめ明記しておくことが重要です。

キャンセルを巡る認識の違い

納品前に「やっぱり不要になったのでキャンセルしてください」と言われた出品者が、すでに作業を開始していたため、キャンセルに応じなかったところ、購入者が運営に通報し、対応に時間と労力を要しました。

こうしたケースでは、「作業開始後のキャンセルはできません」と明記しておくこと、作業着手前の確認メッセージを送ることが防止策になります。

専門家からのアドバイスと予防策

文面での最終確認は必須

行政書士としての視点から言えることは、トラブルのほとんどが「記録と確認の不足」によるものです。サービス提供前に、必ず文面で「作業内容・納期・修正対応」を確認し、相手の承諾を得ることが基本となります。

修正回数や追加料金を明確にする

修正の範囲や回数、追加料金の発生条件についても、曖昧な表現を避けて明文化してください。条件を記載しておけば、購入者が納得しやすく、不要な交渉も避けられます。

記録が自分を守る

チャットやメッセージの履歴は、そのまま契約の証拠になります。感情的なやり取りは避け、冷静かつ丁寧に記録を残すようにしましょう。

まとめ:安心してサービスを提供するために必要なこと

ココナラを活用してスキルを提供することは、大きな可能性を秘めた取り組みです。しかし、信頼関係が崩れた瞬間、取引はトラブルへと変わります。

そうした事態を防ぐには、契約意識を持って出品ページを設計し、購入者とのやり取りにおいては一貫して記録を残すことが必要です。あらかじめサービス内容を詳細に説明し、曖昧な表現を避けること、相手に確認を取りながら進めることで、大半のトラブルは未然に防ぐことができます。

それでもトラブルが起きてしまった場合や、理不尽な要求に困っている場合には、専門家のサポートを検討してください。

リーリエ行政書士事務所では、オンラインサービスにおける個人間契約の作成や、トラブル時の内容証明郵便の作成をサポートしています。副業・個人事業でも安心してサービスを提供できるよう、書面化や予防的対応でリスクを減らす支援を行っています。

「もしも」に備えた準備こそが、安心してサービスを提供するための第一歩です。トラブルを恐れず、しかし備えを怠らず、あなたのスキルを安心して届けていきましょう。

詳しくは こちらのサイト をご覧ください。