高額なプレゼントをもらった彼。実は既婚者かも?プレゼント返還や慰謝料請求の注意点

はじめに

恋人から突然、高価なバッグやアクセサリー、家電などのプレゼントをもらったとき、嬉しさと同時にふと不安になることはありませんか?「なぜここまでしてくれるのか」「何か裏があるのでは」……。

東京都江東区のリーリエ行政書士事務所では、こうした「既婚者からの高額な贈与」が後にトラブルに発展したケースに数多く対応しています。恋愛と法的トラブルは密接に関係しており、特に不倫や慰謝料請求に発展するケースでは、冷静な判断と証拠の整備が重要です。

この記事では、以下のような点について、法律の専門家の視点から解説します。

この記事でわかること

  • 既婚者と知らずに高額なプレゼントを受け取った場合のリスク

  • 慰謝料請求が認められるケースとは

  • プレゼントの返還義務が発生する可能性と注意点

既婚者と知らずに交際した場合の法的立場

まず前提として「相手が既婚者であると知らなかった」場合、法律上は「不貞行為の故意」がなかったと評価される可能性があります。つまり、交際相手が既婚であることを隠して交際していた場合、少なくとも最初の段階では不法行為(不倫)には該当しないこともあります。

しかし、その後、既婚者であることを知ったあとも関係を続けた場合は「不貞行為を継続した」とみなされ、慰謝料請求の対象となることがあります。この境界線は非常にデリケートで、LINEの履歴や証拠の取り方次第で結果が変わるため、注意が必要です。

高額プレゼントは「不当利得」になる可能性も

交際中に受け取った高額な贈り物が、のちのち「不当利得」として返還請求されることもあります。たとえば、相手の配偶者から「不貞の証拠」として扱われることがあり、慰謝料請求に結びつく可能性もあります。

特に、婚姻関係にあることを隠して金品を渡し、関係を維持していたようなケースでは、「財産を不正に移転していた」と判断されるおそれもあります。

また、相手の配偶者側が「夫婦共有財産からの支出」と主張し、贈与の無効を訴えるケースもあります。これにより、受け取った側が返還を求められたり、損害賠償を請求されることもあります。

実際の相談例から学ぶ注意点

事例1 婚約を装って高額なバッグを贈られたが…

Aさんは1年間交際していた男性から、ブランドバッグやジュエリーなど総額80万円以上のプレゼントを受け取っていました。ところがある日、男性が既婚者だったことが判明。Aさんは裏切られた怒りから慰謝料請求を検討しましたが、交際中のLINEには結婚をにおわせる発言はあるものの、「妻と別れる」といった記述はありませんでした。

このような場合、相手が既婚者であることを隠していた事実はあるものの、慰謝料請求が認められるかどうかは、交際の実態や関係の継続性、相手の言動などに大きく左右されます。

また、Aさんが受け取ったプレゼントについても、相手の妻から「家庭の金を使った」として、返還請求を受けるリスクがあると説明されました。

→感情的なトラブルが大きくなる前に、証拠の整理と法的な立場の確認が不可欠です。

事例2 既婚と知った後も関係を続けてしまった

Bさんは交際から半年後、相手が既婚者であると判明しましたが、相手が「妻とは別れるから」と説得を続けたため、さらに数ヶ月交際を続けました。

その後、相手の配偶者から慰謝料請求され、交際当初の「知らなかった」という主張が認められず、結果的に80万円の慰謝料を支払うことになりました。

→知った時点で交際をやめる決断が重要です。LINEなどの証拠があれば、責任の所在を明確にできます。

事例3 高額な贈与が返還請求されたケース

Cさんは、相手の男性から50万円相当の時計をもらっていましたが、のちに相手の配偶者が弁護士を通じて「不貞に基づく損害賠償請求およびプレゼント返還」を求めてきました。

返還の可否はケースバイケースですが、裁判になれば「不当利得」または「不法行為に基づく損害賠償」の一部として認められる可能性があります。

→受け取った物の価格や頻度、背景事情によって判断が分かれます。

事前の対策と専門家への相談がカギ

このようなトラブルを未然に防ぐには、以下の点を意識しておくことが重要です。

  • 交際相手の家庭状況を確認する(戸籍や住民票の取得には制限あり)

  • 高額な贈与には遠慮する、受領の証拠を残す

  • 相手の言動に不審を感じたら、関係を継続する前に相談する

行政書士は、交際トラブルに関する証拠整理や、慰謝料請求・返還請求に備えた文書作成内容証明郵便の作成など、法的トラブルの予防と初期対応に強みがあります。

自分ひとりで判断すると、後から取り返しのつかない結果になることもあるため、まずは冷静に記録を残し、早期に専門家に相談するのがおすすめです。

まとめ 「知らなかった」では済まされないケースも

高額なプレゼントをもらったとき、喜びの裏に法的リスクが潜んでいる可能性があります。特に相手が既婚者だった場合、慰謝料請求や返還請求に発展することもあるため、早期の確認と対応が重要です。

交際相手の言動に不審な点がある、もしくは既婚者であることが判明した場合は、感情的な行動に出る前に、冷静に記録を整理し、専門家に相談することで大きな損害を防ぐことができます。

リーリエ行政書士事務所では、こうした恋愛トラブルや不倫関係にまつわる法的サポートを多数手がけています。「これは慰謝料請求できる?」「プレゼントは返さなければならない?」などの疑問に、的確にお応えします。

一人で抱え込まず、まずは無料相談からご利用ください。正しい対応を取ることで、傷を広げず、次の一歩を安心して踏み出すことができます。