行政書士の懲戒とは?依頼時に気を付けたいポイントを行政書士が解説

はじめに

皆さん、こんにちは!東京都江東区にあるリーリエ行政書士事務所です。

行政手続きのプロである行政書士にも、重大なルール違反があれば「懲戒処分」が科されることをご存じでしょうか。東京都江東区のリーリエ行政書士事務所にも、「行政書士にお願いしたけど連絡が来ない」「報酬について説明がなかった」など、不安の声が寄せられることがあります。

この記事では、行政書士に依頼する前に知っておきたい懲戒処分の基礎知識と、トラブルを防ぐために注意すべきポイントをわかりやすく解説します。

行政書士の懲戒とは|基本知識と背景を解説

行政書士は、契約書や許認可申請などを代行する国家資格者です。法律に基づいて活動する以上、信用や誠実性が欠かせません。

しかし、まれにルールを守らない行政書士が存在し、そうした場合に「懲戒処分」が行われます。懲戒とは、主に都道府県知事によって科される行政処分で、行政書士として不適切な行為をした場合に下されるものです。

主な懲戒の種類には、比較的軽い処分である「戒告(口頭や書面での厳重注意)」と、重い処分である「業務停止」等があります。

懲戒の背景には、「依頼者との信頼関係の破壊」や「社会的信用の低下」があり、行政書士としてふさわしくない行為を行ったかどうかが重要になります。

注意したいのは、「少しでもおかしい」と思った時点で早めに対応することです。あとから「もっと早く相談していればよかった」と後悔する声は少なくありません。

懲戒の対象になりやすい事例を紹介

ここでは、懲戒の対象となりやすい具体的なケースを3つご紹介します。

事例1:連絡が取れない、業務の放置

ある方が、会社設立の手続きを行政書士に依頼し、着手金も支払いました。しかし、その後連絡が途絶え、何度電話しても返信がなく、結局、申請期限を逃してしまいました。

このような業務放棄は「不誠実な対応」とされ、懲戒の対象となります。依頼者が不利益を被るだけでなく、行政書士としての信頼を大きく損なう行為です。

事例2:個人情報の漏洩

相談の中で話した家族の事情や金銭的な内容を、行政書士が別の顧客にうっかり話してしまったり、SNSで書き込んでしまったりする事例があります。

行政書士には「秘密保持義務」があり、これに反する行為は処分理由となります。依頼者は行政書士に重要な情報を開示することが多いため、秘密保持は最も重要な義務の一つです。

事例3:不当に高額な報酬請求

初回相談では「5万円程度」と言われていたのに、業務終了後に「追加費用です」として20万円以上請求されたケースがあります。さらに、一部の作業を資格のないスタッフに任せていたことも判明しました。

報酬の説明をしないことや、無資格者に業務をさせることは重大な違反です。こうしたケースも懲戒の対象となります。報酬の透明性や、適正な業務遂行は、依頼者との信頼関係を築く上で不可欠です。

どの事例も、「最初にしっかり説明してくれていれば」「契約書を交わしていれば」と後悔につながりやすいものです。

トラブルを防ぐために気を付ける観点
行政書士との間でトラブルを未然に防ぐためには、依頼する前と依頼した後で、いくつかの重要なポイントに注意する必要があります。

依頼前のチェックポイント

信頼できる行政書士を見つけるために、以下の点を事前に確認しましょう。

①報酬の明確な説明があるか
依頼内容に応じた報酬額、追加費用が発生する可能性、費用の支払い時期や方法などを、契約前に書面で提示してくれるか確認しましょう。口頭だけでなく、必ず書面で残してもらうことが重要です。
見積もりが曖昧だったり、内訳が不明瞭だったりする場合は注意が必要です。

②丁寧な説明と対応があるか
専門用語を使わず、わかりやすい言葉で説明してくれるか。
質問に対して親身に、かつ的確に答えてくれるか。
こちらの話をしっかり聞いてくれるか、一方的に話を進めないか。
最初の問い合わせから契約までの対応がスムーズで、信頼できると感じられるか。

③事務所所在地や連絡先が明確か
事務所の住所、電話番号、メールアドレスなどが公式サイトや名刺で明確に示されているか確認しましょう。
連絡手段が限定的すぎないか(例:携帯電話しかなく、すぐに連絡が取れないなど)。

④行政書士会の会員であるか
行政書士は、都道府県の行政書士会に所属することが義務付けられています。行政書士会のホームページなどで、懲戒処分の有無や所属を確認することができます。行政書士の氏名や登録番号で検索が可能です。

⑤実績や専門分野は明確か
依頼したい内容(例:相続手続き、会社設立、許認可申請など)に精通しているか、実績が豊富かを確認しましょう。全ての業務を網羅している行政書士は少なく、それぞれ得意分野があります。

依頼後の注意点

契約後も、トラブル防止のために以下の点に留意しましょう。

①契約書を必ず取り交わす
業務内容、報酬額、着手金や成功報酬、支払い時期、業務完了までの期間、キャンセルの場合の取り決めなど、重要な事項が記載された契約書を必ず取り交わしてください。
口約束は証拠に残らず、後々のトラブルの元になりやすいです。

②進捗状況の定期的な確認
業務の進捗状況について、定期的に報告を求めるようにしましょう。
「〇日に連絡します」「〇日までに書類を提出します」など、具体的な期日を決めてもらうと安心です。

③重要なやり取りは書面で残す
電話での会話内容も、念のため後でメールで要点をまとめ直して送るなど、記録に残る形でやり取りすることを心がけましょう。
言った言わないのトラブルを避けるために重要です。

④不明点はすぐに質問する
少しでも疑問や不安を感じたら、すぐに質問し、納得できるまで説明を求めましょう。
「こんなことを聞いても大丈夫かな」と遠慮せず、積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。
いざという時の対処法とアドバイス
もし依頼している行政書士に対して「ちょっと変だな」と感じたら、次のような行動を取ることが大切です。

⑤まずは冷静に事実確認を
報酬の内訳や、業務の進捗状況などをメールや書面で確認してみてください。口頭でのやり取りは記録に残りにくいため、トラブルの元になります。書面でやり取りすることで、具体的な状況を把握しやすくなります。

⑥専門機関に相談する
それでも不安がぬぐえない場合は、行政書士会や消費生活センターに相談しましょう。これらの機関は、行政書士に関する相談窓口を設けており、適切なアドバイスや情報提供をしてくれます。一人で抱え込まず、第三者の意見を聞くことが大切です。

⑦内容証明郵便の活用
特に対応が不誠実だった場合は、「内容証明郵便」で正式に通知する方法も有効です。内容証明郵便は、いつ、どのような内容の文書を誰から誰へ送ったかを郵便局が証明してくれるサービスです。書面として証拠が残るため、後のトラブル防止になります。

リーリエ行政書士事務所では、内容証明の作成やアドバイスも無料で対応しています。ご自身で作成が難しいと感じたら、お気軽にご相談ください。

まとめ|安心できる行政書士を選ぶには

行政書士も人間です。多くは誠実に対応していますが、万が一のためにも「依頼前のチェック」は欠かせません。

私たちリーリエ行政書士事務所では、

24時間営業
年中無休
LINEで無料相談受付中
と、いつでもご相談を受け付けています。

不安を感じたら、どうか一人で悩まずご相談ください。あなたの状況に合った最適な対応を一緒に考えましょう。

もし、行政手続きでお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にリーリエ行政書士事務所までご相談ください。私たちは、皆様のビジネスと生活を全力でサポートしてまいります。