家族間でも契約書が必要!? トラブルと気まずさを回避する方法

「親だから、書類なんていらないよね」
「夫婦の間で契約書なんて、なんだか冷たい感じがする」

そう思っていませんか?東京都江東区のリーリエ行政書士事務所には、親子や夫婦など身内同士のお金のやり取りに関するトラブル相談が数多く寄せられています。信頼関係が前提の家族間だからこそ、約束が守られなかったときの落差は大きく、関係に深刻な亀裂を生むことも。

この記事では、「家族間の契約書って本当に必要?」という疑問にお答えしつつ、実際のトラブル例や、書く際の工夫などをわかりやすくご紹介します。

 

この記事でわかること

  • 家族間でも契約書が必要な理由
  • よくあるトラブルとその背景
  • 書き方の工夫で気まずさを回避する方法
  • 家族関係を守るための事前対策

 

家族も法的には他人?その基本的な考え方

法律上、親子・夫婦であっても金銭の貸し借りが発生すれば、それは「契約」にあたります。つまり、信頼関係だけでやり取りをしていると、後にトラブルになった場合、「証拠がない」という問題に直面します。

例えば、親が子どもにまとまった資金を貸したとき、返済が滞っても「贈与だったのでは」と主張されてしまえば、それを覆すのは容易ではありません。夫婦間でも同様で、共同名義の資金の扱いが不明確なままだと、離婚や別居時に争いが生じやすくなります。

「家族だからこそ契約書を交わすのは信頼の証」——そんな意識改革が求められています。書面を作ることで、お互いの誤解を防ぎ、トラブル発生時には冷静な対処が可能になります。

 

「返すよ」と言っていたのに返ってこない

たとえば、ある母親が30代の息子に200万円を貸したケース。住宅購入の頭金として援助したつもりが、数年後に返済の話を持ち出したところ、息子は「もらったと思っていた」と主張。

LINEで「ありがとう、助かった。必ず返す」といったメッセージはあったものの、返済日や金額の明記がなく、法的な効力としては弱いものでした。

最終的には家庭内での揉めごととなり、関係が悪化。こうしたケースは、書面がないばかりに感情的な衝突へと発展してしまう典型例です。

 

気まずさを避ける「書き方」の工夫

家族間で契約書を交わす際、「信頼されていない」と相手が感じないよう、書き方に工夫することが大切です。

たとえば、以下のような配慮が有効です。

文書のタイトルを「確認書」や「覚書」とする

「お互いの安心のため」と説明して作成する

契約書形式ではなく、会話形式にする

手書きで作ることで柔らかい印象を与える

また、金額や返済期日を明記する際も、「万が一のときのために残しておこう」といった柔らかい表現で合意を得ると、関係をこじらせずに進められます。

契約書にしておくことで、後々の認識のズレを防ぎ、「言った・言わない」の争いを避ける効果があります。

 

まとめ:契約書は家族関係を守る“予防線”

契約書は、相手を疑うためではなく、お互いを守るための道具です。特に家族間の金銭のやり取りは、信頼に甘えてしまいやすいからこそ、後のトラブルを防ぐための「予防線」として、書面に残すことが重要です。

リーリエ行政書士事務所では、親子・夫婦間の金銭契約に関する書面作成や相談も受け付けております。

「まさか家族と揉めるとは思わなかった」そうなる前に、まずは一度、専門家に相談してみませんか。

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