業務委託料が支払われなくてお困りの場合、まずは内容証明郵便の送付で様子をみませんか?行政書士が解説します。

はじめに

こんにちは、内容証明虎の巻です。

本ページでは、業務委託料が支払われない場面について、行政書士が解説させていただきます!

業務委託料が支払われないトラブルの増加

近年、業務委託契約を結んだにもかかわらず、委託料が支払われないトラブルが増加傾向にあります。

このような事態に直面した際、適切な対処方法を知ることが非常に重要です。

未払いのトラブルは、受託者の生活や事業運営に大きな影響を与えかねません。

業務委託契約とは

業務委託契約とは、個人事業主や法人と企業が、特定の業務の完了を条件に報酬を支払うことを取り決めた契約のことです。

報酬額は、業務の内容や量、難易度などに応じて決定されます。契約書には、業務内容、報酬額、支払時期、契約期間などの重要事項が明記されます。

しかしながら、業務を完了したにもかかわらず、依頼主が報酬を支払わないケースが少なくありません。

未払いの原因は様々ですが、依頼主の資金不足や、業務内容に対する認識の違いなどが考えられます。

また、依頼主が故意に支払いを拒否するケースもあります。

いずれにせよ、受託者は、契約に基づいた正当な業務委託料を受け取る権利があります。

未払い対策の手順

1 口頭や書面での催促

未払いが発生した場合、まず依頼主に対し、口頭や書面で支払いを催促することが重要です。

電話やメール、書面での催促が一般的ですが、口頭での催促の場合は、日時や内容を記録しておくことをおすすめします。

催促の際は、具体的な支払期日を設定し、期日までに支払いがない場合の次の手段についても伝えておきましょう。

2 内容証明郵便の送付

口頭や書面での催促でも業務委託料が支払われない場合、内容証明郵便の送付を検討しましょう。

内容証明郵便は、郵便局を通じて送付内容を証明する書面で、法的な証拠力があります。

委託料の支払いを求める内容を記載し、受取拒否されない限り、依頼主に届いたことを証明できます。

内容証明の送付は、依頼主に支払いを促す強い働きかけとなります。

3 法的手段の検討

内容証明を送付しても委託料が支払われない場合、法的手段を検討する必要があります。

主な選択肢は、簡易裁判所への支払督促の申し立てと、地方裁判所への民事訴訟の提起です。

支払督促は比較的手続きが簡単で費用も安価ですが、債務者が異議を申し立てた場合は通常の民事訴訟に移行します。

民事訴訟は時間とコストがかかりますが、裁判所の判決により強制執行が可能です。

法的手段を検討する際は、弁護士に相談することをおすすめします。

未払いトラブルを防ぐために

トラブルを防ぐためには、事前に以下の内容を実施しておきましょう。

1 業務委託契約書の作成

未払いトラブルを未然に防ぐには、業務委託契約書を交わすことが大切です。

契約書には、報酬額、支払時期、業務内容などを明確に記載し、両者の署名捺印を得ておくことで、トラブルのリスクを減らすことができます。

また、成果物の所有権や知的財産権の帰属、秘密保持義務、契約解除の条件と違約金、紛争解決の方法なども契約書に盛り込んでおくことをおすすめします。

2 取引先の信用調査

委託料の未払いに備え、取引先の信用調査を行うことも重要です。

与信管理サービスを利用することで、取引先の財務状況や支払い履歴、他社からの評価や口コミ情報、代表者や役員の情報などを確認できます。

これらの情報を参考に、取引先の信用力を総合的に判断し、未払いのリスクを事前に把握しておくことが可能です。

3 適切な取引条件の設定

未払いトラブルを防ぐには、適切な取引条件を設定することも重要です。

特に、高額な報酬や新規の取引先との契約の場合は、前払いや分割払いを活用することで、未払いのリスクを減らすことができます。

また、契約書に未払いが発生した場合の契約解除条項や、支払いが遅れた場合の遅延損害金の設定を盛り込むことで、依頼主に支払いを促す効果が期待できます。

まとめ

業務委託料の支払いは、受託者の生活や事業運営に直結する重要な問題です。

未払いのトラブルに遭遇した際は、内容証明の送付や法的手段の活用など、適切な対処を行うことが求められます。

同時に、契約書の作成や与信管理、適切な取引条件の設定など、トラブルを未然に防ぐ取り組みも欠かせません。

業務委託契約を結ぶ際は、委託料の支払いについて依頼主とよく話し合い、明確な合意を形成することが大切です。

トラブルに備えて適切な対処方法を理解し、リスク管理を行うことで、安心して業務に専念できるはずです。万が一トラブルが発生した場合も、冷静に対応し、専門家の助言を求めながら、解決に向けて着実に行動していきましょう。

もしお困りの場合は、弊所は、年中無休でLINEにてサポートさせていただいておりますので、お気軽にご相談ください!