内容証明の種類による発送方法の違いについて解説
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はじめに
こんにちは、東京深川行政書士事務所です。
内容証明の文書を作成した後に内容証明として発送を行います。
内容証明の発送はどのように行われるのでしょうか?
内容証明には、通常の紙の種類の内容証明と、e内容証明(電子内容証明)の2種類があり、この2種類によって発送方法は異なります。
本ページでは、内容証明の発送方法について、内容証明の2つの種類ごとに解説します。
内容証明の2つの種類
郵便法の規定に従って文書の内容を証明してくれる内容証明ですが、発送方法によって通常の内容証明と、e内容証明の2つの種類に分けることができます。
通常の内容証明は郵便局の窓口に提出して行うものであり、電子内容証明はインターネットで提出して相手に送付するものです。
通常の内容証明の発送方法
通常の内容証明の発送方法は次の通りです。
送付用と郵便局保管用の内容証明と封筒を作成する
まず、作成した内容証明の文書を印刷し、送るための封筒を作成します。
内容証明として出す際には、相手への送付用と郵便局保管用の2種類の作成が少なくとも必要です。
この時に、もう1通作成しておくと、受付印とともに返却してくれるので、どのような内容で送ったかを後から確認できます。
行政書士に作成を依頼する場合には、行政書士は3通提出して相手に送り、受付印が入った返却される1通を依頼者に渡すことがほとんどです(行政書士も書類の保管義務から写しを保管します)。
封筒には差出人・受取人の氏名・住所を、内容証明の中に記載したものと同一の表現で記載します。
内容証明の中で「通知人・被通知人」という表現を用いた場合には、この区分に従って封筒にも記載します。
郵便認証司のいる郵便局で発送する
内容証明を送るには郵便認証司による認証を受ける必要があります。
そのため、郵便認証司のいる郵便局に持ち込んで発送を行います。
郵便認証司が居て内容証明の取り扱いができる郵便局かどうかは、郵便局のホームページで確認することができます。
内容証明を扱う窓口に提出します。
内容証明(電子内容証明)
内容証明はインターネットでも送ることができます。
インターネットを利用して行われる内容証明をe内容証明(電子内容証明)といい、郵便局が専用のホームページを用意しています。
以下e内容証明の発送方法を見てみましょう。
e内容証明の発送方法
利用登録
e内容証明を利用するためにはWebゆうびんの利用登録をする必要があります。
利用登録は無料で行うことができます。
内容証明文書をアップロードする
Wordファイルで作成した内容証明文書をアップロードし、差出人・あて先の入力をします。
内容証明文書は指定の方式で行う必要がある点は、窓口での申し込みと変わりません。
利用料金の支払い
クレジットカード(またはデビットカード・プリペイドカード)か、料金後納で支払いを行います。
発送
アップロードした内容で、郵便局で自動化された機械で、印刷・照合・封入・封かんをした上で、内容証明郵便として相手に発送します。
e内容証明では差出人に謄本が書留で配達されます。
通常の内容証明とe内容証明どちらを利用すべきか
通常の内容証明とe内容証明ではどちらを利用すべきでしょうか。
まず、契約解除の意思表示・時効の援用・遺留分侵害額請求権の行使・クーリングオフなど、意思表示の内容を相手に伝えたことを証明するために内容証明を用いるのであれば、通常の内容証明でもe内容証明でもどちらでも効果が発生する点で同一です。
しかし、慰謝料の請求や損害賠償の請求など、相手に毅然とした態度を取るためであれば、通常の内容証明の方が、効果があるといえます。
特に弁護士や行政書士に依頼する場合には、氏名・住所・事務所名とともに、職印という特別な印鑑が押されるため、通常の内容証明のほうが心理的効果を望めます。
まとめ
本ページでは、内容証明の発送方法について、通常の内容証明とe内容証明に分けてお伝えしました。
内容証明の発送方法は、通常の内容証明とe内容証明で異なります。
発送方法や文書内容については、内容証明の専門家である行政書士に相談してみることをお勧めします。