行政書士の仕事とは?

こんにちは、薬剤師・行政書士の森浩之です。私は、薬剤師として勤務した後、行政書士登録を行いました。主に薬局開設や道路関係に関する許認可を得意としております。

行政書士は、個人又は法人から依頼を受けて、会社設立や店舗開業など、許認可に関する公的書類の作成や官公署への申請を代行しており、その数はなんと1万種類以上あるといわれています。

また、行政書士は、同じ法律関係の資格である弁護士と比べると、私たちの暮らしにより身近な存在で、「街の法律家」と呼ばれることもあります。

本コラムでは、行政書士の仕事を大きく3つに分けてご紹介します。

行政書士の仕事1 書類作成業務

行政書士は、役所に提出する許認可などの書類を作成するプロフェッショナルであり、「書類作成業務」は行政書士法に定められた行政書士の独占業務とされています。

例えば、あなたが新しく飲食店を開業しようとするとき、保健所に申請を行い、「営業許可」を取得する必要があります。

営業許可の取得にあたっては、申請者の氏名・住所、店舗の所在地、名称、食品衛生責任者の氏名などを記入する「営業許可申請書」に加え、調理台、客席、トイレ、従業員の更衣室等、店舗に配置するすべての設備を大きさに至るまで細かく記載した図面や水質検査成績書等の数多くの添付書類を提出する必要があります。

提出した書類は、保健所の審査担当者による入念な審査が行われ、許可基準に合致しているかどうかの確認が行われます。

このとき、いわゆるゴールである許可基準を知らない方が、初めから書類を作成しても、何度も書き直しを求められることとなり、なかなか許可が得られません。

また、同じ内容であっても、書き方の「お作法」が整っていないと、スムーズに審査が行われなかったり、不備として指摘されたりすることがあるのです。

行政書士は、このような許可基準を熟知するとともに、許可が得られやすい書類の書き方のプロフェッショナルです。

審査担当者がスムーズに決裁を進められる申請書をあなたに代わって作成します。

行政書士の仕事2 「許認可申請の代理業務」

多くの役所は朝8時30分から夕方17時15分までが開庁時間ですは、仕事の都合等で開庁時間に訪れることが難しい方もいらっしゃるでしょう。

また、許認可などに関して行われるヒアリング(聴聞)又は弁明の機会の付与の手続き、その他の意見陳述のための手続きについても、慣れていない方にとっては、何を話していいのか分からないということもあるでしょう。

行政書士は、あなたに代わって、許認可申請の書類を役所に提出したり、担当者からヒアリングを受けたりすることができるプロフェッショナルです。

特に、許認可にあたって不利になる可能性のある質問が出たとき、言葉を選びながら、実情と許可基準に沿った回答をすることで、審査をスムーズに通過できるようお手伝いします。

行政書士の仕事3 「相談業務」

行政書士はさまざまな書類の作成や手続きの代行などを行うことができますが、これらの業務に関する相談にのることも重要な業務のひとつです。

あなたのお困りごとを伺いながら、必要な書類の作成や代行業務などのニーズを汲み取ることから仕事がはじまるケースもあります。

ときには、開業の相談や企業の法務などのアドバイザーやコンサルタントのような役割を担うケースもあります。

行政書士は、法律の知識や過去の経験などを駆使して、どうすれば許認可が下りるのか、どうすれば問題が解決するのか、粘り強く、依頼者に親身になって相談に応じています。

まとめ

今回のコラムでは、行政書士の仕事について簡単にご紹介しました。

行政書士の業務範囲は非常に広く、その内容も多岐にわたっています。

当事務所では、法人設立と設立後の法務関連業務(契約書作成・許認可手続・外国人在留資格手続)、遺言・相続などを得意とする4名の行政書士が在籍しています。

役所への許認可申請や身近な法律に関するお困りごとがありましたら、東京深川行政書士事務所まで、お気軽にご相談ください。